出雲市の家具店「おかや木芸」で、モノ・モノの低座椅子をテーマとした企画展「新和風のすすめ」が開催されます。期間中は、秋岡芳夫の「男の椅子」をはじめ、モノ・モノの家具が全点展示されます。山陰地方にお住まいの方は、この機会に低座ダイニングの居心地のよさをぜひ体験してみてください。
店主からのメッセージ
おかや木芸は1952年おかや材木店として創業、1967年からおかや木芸として木工芸品の製造と販売に携わっています。1985年から工芸ギャラリーとしての活動も始めました。さる令和元年5月1日に全面改装し、現在に至っています。
縁あって、私どもは1988年に東京日本橋の丸善にあったクラフトセンタージャパン(CCJ)で「島根から木の工芸・クラフト」という企画展を開催させていただき、以後16年にわたりお世話になりました。秋岡先生は工業デザインの立場で CCJ設立にご尽力され、その後も各地のクラフトと地域産業の振興にご努力されて、大きな足跡を残されています。
先生の拠点であった中野の「モノ・モノ」に集った数多くのクラフトマンや職人が先生の薫陶を受けて、各地で活躍しています。当時30代であった私も秋岡先生のお話に夢中で聞き入っていたものでした。こうした活動は、作り手のみならず「白木の器」「一机多用」「木のある暮らし」などわかりやすい言葉で多くのユーザーの心をつかみました。
このたび、秋岡先生の著書『新和風のすすめ』が文庫本として復刊されたことを記念して企画された「モノ・モノの低座椅子の体験会」「ミニチュア椅子ワークショップ」を弊店でも開催させていただくことになりました。昭和、平成、令和と時が経っているにも関わらず、その視点は今でも決して古びることなく、むしろ今の時代の標準になっているのではないかと思うほどです。お時間のある方はぜひ、お立ち寄りください。
おかや木芸代表 岡英司
(イベント告知PDF[386MB])
期間中のイベント
会期中、以下の連動イベントを開催します。お申込みやお問合せは、店舗へ直接おたずねください。
ギャラリートーク
工業化社会にいち早く警鐘を鳴らし、生活技術の回復を説いた工業デザイナー、秋岡芳夫。彼の最晩年の著作から住まいや家具に関する言葉をご紹介します。また、低座椅子の生まれた背景についてもお話しします。来場者には写真の書籍『新和風のすすめ』をもれなく進呈します。
『新和風のすすめ』復刊記念トークイベント
~秋岡芳夫が唱える「一机多用」の暮らし~
6月6日(日)11:00~12:00 定員8名程度(予約制)
参加費:無料
講師:菅村大全(モノ・モノ主宰)、笠原嘉人(家具デザイナー)
※新型コロナウイルスの拡大状況によって、中止となることがあります。
木工ワークショップ
※本ワークショップは諸般の事情により中止となりました。
高さ15cmの小さな椅子を組み立てます。フレームが完成したら、オイルを塗り、カラーリボンを使って座面を編み込みます。完成した椅子はお子さんの人形遊びやスマートフォンスタンドとして使えます。材料は埼玉・三富地区のコナラを使用します。広葉樹や椅子にまつわる話もあり、木の家具の背景を学ぶことができます。
里山の木でつくる「ミニチュア椅子」
6月6日(日) 14:00~16:00
定員4名(予約制・小学生以上) 参加費4,400円(税込)
※新型コロナウイルスの拡大状況によって、中止となることがあります。
開催場所
島根県出雲市斐川町直江4844-1
JR直江駅 徒歩20分・駐車場30台完備