書籍詳細
本書は、家具職人で東京府立工芸学校(現・東京都立工芸高等学校)の教授だった吉見誠さんの経験に基づいた、道具の仕立てや使い方などが詳細に記されています。
原著は1935年に発行され、長らく絶版となっていました。1980年に工業デザイナー・秋岡芳夫の監修で復刻され、12刷まで重版されるなど根強い人気がありました。今回、創元社から発売された本書は13刷に当たり、出版社11社からなる「書物復権」プロジェクトにより、久々に重版されました。木工愛好家、工芸家の皆さま、この機会にぜひお求めください。
人間国宝・須田賢司さんの推薦文
このたび、長く絶版となっていた創元社刊「木工具・使用法」(吉見誠述/秋岡芳夫監修)の復刻版が出版となり、ご縁があって帯に推薦文を書かせて頂きました。
『私の道具愛はこの本から始まった。』
15字とあまりに短いので文と言うよりはコピー、檄文です。「道具愛」という言葉があるのかどうかわかりませんが、より多くの方に手に取っていただけるようにと考えました。
原本は昭和10年に東京府立工芸学校の教諭であった吉見先生がいわば木材工芸科(家具製作科)の教科書として著わしたもの。ちなみに府立工芸は私の母校、水道橋にある都立工芸高校の前身です。吉見先生はもともと芝の家具職人であったため、その記述は実際の使用に裏付けられた詳細なものです。
日本は木の国、木工の国と言われながら実際はその関係書、特に道具の仕立て方、使い方を詳細に述べた本はほとんどないのです。その中にあって本書は、その実用に即した正確な記述で、私が一番信頼している本です。
出典元:木工藝 須田賢司 公式サイト
目次
- 第1編 工作台
- 第2編 尺度と定規
- 第3編 墨芯と墨壺
- 第4編 鋸
- 第5編 鉋
- 第6編 罫引と白罫引
- 第7編 鑿と小刀
- 第8編 槌類
- 第9編 錐
- 第10編 砥石類
- 第11編 斧類
- 第12編 雑類
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