2019年秋より開講し、ご好評いただいている「モノ・モノの金継ぎ教室」を4年ぶりに再開します。ひとくちに「金継ぎ教室」といっても、レベルや修復法はさまざまです。本漆を使った本格的な連続講座もあれば、合成樹脂を使った1日だけの体験教室もあります。モノ・モノの金継ぎ教室は前者です。漆のことを知り尽くした専門家による全4回のコースでじっくりと学べます。
講座概要
日程(全4回)
1月13日(土)、
1月27日(土)、
2月10日(土)、
2月24日(土)
時間14:00~17:00
定員4名(先着順)募集は終了しました
受講料全4回 27,500円(税込) ※道具代は含まれていません(希望者に販売)。
申込締切日1月5日(金)
講座内容
1回目 : 金継ぎの手順解説、道具の説明、下準備
2回目 : 割れの接着、欠け埋め部への下地つけ
3回目 : 割れ欠けの下地調整と漆の下塗り
4回目 : 下塗り研磨、上塗りと粉蒔き
講師略歴
町田俊一(まちだ・としかず)
漆芸家
1951年東京都生まれ。千葉大学工学部工業意匠学科(現・デザイン学科)卒業。同大学大学院修了。在学中に漆芸家の音丸香氏(人間国宝・音丸耕堂の長男)に師事。1978~2012年まで岩手県工業技術センター勤務。在職中に「浄法寺漆器の復興」に関する論文で博士号を取得。産地振興と浄法寺生漆の活用に関する研究を長年行う。同センター企画デザイン部長、理事を歴任した後、2012年に退職。2014年岩手県盛岡市に町田俊一漆芸研究所を設立。2019年岩手県八幡平市へ工房を移設。日本工芸会正会員。角川学芸出版『漆工辞典』執筆メンバー。
ホームページ:http://lakka.craft-jp.com/
講師からのメッセージ
長い間使ってきた器は、その価格にかかわらず、使う人にとって大切なものであり、そんな器が漆によってまたよみがえるのはささやかな、でもとても大きなよろこびです。そのよろこびをもっと多くの人とわかち合いたいと思い、住まいのある岩手だけでなく、東京でも講座を開設することにしました。
漆は2000年以上前から使われ続けている、すばらしい天然の塗料で、採取方法から塗装法まで伝統的な技法が確立されています。今回の講座では、伝統的な技術の一端にも触れていただきたいと思い、本漆を使用し、漆器づくりの技術、材料、道具を用いて金継ぎを行います。
漆は硬化に時間がかかるため、じれったく感じることもあるかもしれませんが、愛用してきた器がまたよみがります。また、講座では漆と漆器に対する正しい知識を身につけていただき、陶磁器だけでなく、漆器の魅力にも触れるきっかけとなればうれしく思います。
金継ぎ道具販売のご案内
金継ぎはただ単に割れや欠けを接着するだけでなく、その部分に金や銀の粉を付けて美しく補修する技術で、割れた部分を削り、接着し、金の部分がきれいに見えるように下地をつけ、研磨し、漆を塗ってその部分に金属粉を蒔きつけます。本講座でははじめて金継ぎを楽しむ方のために、道具セット(税込13,200円)を販売します。ご希望の方は下記お申込みフォームで金継ぎ道具を「購入する」をご選択ください。道具一式をすでにお持ちの方は購入不要です。
セット内容:生漆/蒔絵粉(金、銀消し粉)/砥の粉/ベンガラ/木粉/トクサ/小麦粉/ベラ(樹脂製)/面相筆/あしらい毛棒/定盤(ガラス板)/絵皿/テレピン(薄め液)/菜種油/ろ紙/カッターナイフ/サンドペーパー(#400,#800,#1500)/真綿/スポイト/マスキングテープ/スプーン/爪楊枝/ニトリル手袋/専用収納箱
※品物は初回の講座日にお渡しします。
ご注意
・全回参加いただける方のお申込みを優先します。やむなく欠席される場合は、卒業生向けの単発講座(月1回程度開催)に振替できます。また遅れた分の作業を講師に代行してもらうことも可能です。
・漆の取り扱い方法、付着したときの対処方法も学んでもらい、作業時は手袋を着用しますが、体質によってかぶれる方がいます。漆のかぶれに関して当教室では責任を負いかねます。なにとぞご了承ください。
会場
コミノバ中野駅前レンタルスペース(モノ・モノから徒歩1分)
〒164-0001 東京都中野区中野2-12-12 中野勧業ビル301