岩手県は日本一の漆の樹液の産地です。岩手県八幡平市安代(はちまんたいあしろ)地区では1983年に職人の研修所を設け、多くの塗師を全国に輩出してきました。
安比塗(あっぴぬり)漆器工房は、同研修所の卒業生が中心となって1999年に開設。女性職人らが生活者の目線で実用的な漆器を作っています。透明度・発色・硬度にすぐれる岩手の漆。それが映える溜塗や朱塗のうつわ。そんな安比塗の漆器を体験できる2日間です。
主催者からのメッセージ
扱いにくいと、思われがちな漆器ですが、実は、とても使いやすく、慣れてしまえば、扱いも楽なのです。”はじめての方の最初の一椀”として、ぜひ使っていただきたい、岩手の”安比塗”の展示会をいたします。”使ってみたいけれど、機会がなかった”と思われている方。ぜひ、この機会に漆に触れてみてください。(安比塗漆器工房代表・工藤理沙)
安比塗とは…
八幡平市安代地区を含む北東北一帯には、縄文時代から漆の木が多く自生し、日本有数の漆の産地として透明度・発色・硬度に優れた上質な生漆を産出しています。この恵まれた環境を生かして、古くから生活に根ざした漆器がつくられてきました。しかし、戦後生活様式の急速な変化により、漆器作りの伝統が一時途絶えました。
この地域の漆器文化を再興するため、1983年に安代町漆器センター(現・安代漆工技術センター)が開設されました。センターでは2年間の研修期間をもうけ、木地制作から下地、漆精製、塗り、加飾など、漆工に関する実践的な指導を行い、塗師を育成しています。漆芸家を目指す若手のアカデミーとして希有な機関であり、理論的かつ実践的な指導法とその教育水準は高く評価されています。 また修了生は岩手県内をはじめ全国の産地で活躍するなど、漆産業全体に貢献しています。
若き担い手を育む安代漆工技術センターと連携し、漆器生産の中心的な役割を担っているのが「安比塗漆器工房」です。同工房では、安比塗の伝統を復興・継承するとともに、現代の生活に合ったうつわを新たに生み出し、温もりと丈夫さを併せ持つ漆器だけを「安比塗」と称し、日々技術の研鑽に励んでいます。
安比塗漆器工房ウェブサイト
会期中のイベント
「バイヤー向け安比塗勉強会」
浄法寺漆の歴史や特徴、安比塗の活動概要を含め、岩手の漆を幅広く学べる講座です。ギャラリーやショップの方など流通関係者やメディア関係者の参加を優先させていただきます。
開催日時2月7日(金) 18:30〜20:00
講師工藤理沙(安比塗漆器工房)
聞き手日野明子(クラフトバイヤー)
参加費無料
申込み方法下記のお申込みフォームからご予約ください。
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