静岡の家具と木工技術の展示会「FASS」出展レポート

2026年6月4日から6日にかけて静岡市で開催された、静岡の家具と木工技術の展示会「FASS」に、モノ・モノのDIYプロジェクト「杉でつくる家具」のPRのため出展しました。会場の様子と、出展を通じて得られた新たな気づきについてレポートします。

FASS2026

モノ・モノのDIYプロジェクト担当の大沼です。

「杉でつくる家具」は、1950年代の古い日曜大工の本をリメイクしたDIY書籍をきっかけにはじめたモノ・モノの木育プロジェクトです。私は本プロジェクトの専任者として、ワークショップのプログラム開発や講師、材料の調達、SNS運用までを担っています。

今回、静岡の家具と木工技術の展示会「FASS」の主催者から、「静岡の県産材で作った『杉でつくる家具』を会場内で使わせてほしい」という依頼がありました。実行委員でデザイナーの西田悠真さんから話をうかがうと、この展示会は家具の産地である静岡をふたたび盛り上げようと、県内の木工関係者やデザイナー、ボランティアスタッフが集まり、2025年にはじめた自主開催のイベントとのこと。

モノ・モノも、このイベントの趣旨に賛同し、「杉でつくる家具」のデザインをご提供して「会場で使う什器を一緒につくりましょう」とご提案する形で参加させていただきました。さらに実行委員会の皆様のご厚意により、会場内にPRブースの一角をお借りすることができ、6月4日から6日の3日間、「杉でつくる家具」プロジェクト関連の作品や資料の展示を行いました。

FASS(FURNITURE AND SKILLS SHIZUOKA)公式サイト

FASSのスタッフの皆さんと一緒に作った「会場スツール」

会場に設置された静岡県産の杉を使った「杉でつくる家具」
会場に設置された静岡県産の杉を使った「杉でつくる家具」

今回は、会場内の休憩用の椅子として、「杉でつくる家具」に掲載されている3種類の椅子が採用されました。

「挟み脚の丈夫なスツール」と「筋交いが効いた2WAYスツール」
老若男女を問わず、たくさんの来場者に座っていただきました。写真は「挟み脚の丈夫なスツール」と「筋交いが効いた2WAYスツール」。

実はこのスツールたちは、事前にFASSのスタッフの皆さんと一緒に組み立てたものです。使用した木材は静岡県産の杉材です。主催者自身が手を動かして作った思い入れのあるスツールに、たくさんの来場者の方が腰を下ろし、思い思いにくつろいでくださっている風景を会期中に見ることができ、よろこびと達成感で胸がいっぱいになりました。

出展者(木工関係者)から子どもまで、多様な人が参加した「ノコギリ体験」

ノコギリ体験の様子
大人から小さなお子さんまで、たくさんの方にノコギリのおもしろさを体験いただきました。

ブースの前で実施した「ノコギリ体験」も大きな反響がありました。

土曜日は一般販売日と言うこともあって、お祭りのような賑わいの中、小さなお子さん連れから行政の方まで、多様な方々が同じ空間でノコギリを挽くという、とてもピースフルで豊かな時間になりました。子どもたちが「力を入れなくてもちゃんと切れる!」と目を輝かせる姿には、木工の原点を見るような思いでした。

ノコギリ体験の様子2
一時はたくさんの方にのぞいていただき、まるで木工教室のよう。

また今回は、他の出展者の皆さんがブースに立ち寄り、声をかけてくださる場面も多くありました。 私がノコギリの基本的な使い方を簡単にレクチャーさせていただいたところ、「自分が普段使っている道具の扱い方や、身体の使い方に再び向き合うきっかけになった」と言ってくださる方もいらっしゃいました。普段から木に触れている方々とも、ノコギリという「手工具」を通じて深いコミュニケーションが取れたことは、私自身にとっても大きな喜びとなりました。

「モノ」から「活動」へ。誰もが主役になれる木工を目指して

会場の様子
活動内容にもとても関心を持っていただきました。

今回のFASSへのPR出展を通じて私が強く感じたのは、多くの方が「完成された家具(モノ)」を買うこと以上に、「自分の手でつくるプロセス(活動)」そのものに強い興味と価値を感じてくださっているということです。

私たちが目指すのは、特別な道具がなくても、誰もが自分の手で家具を作り、ものづくりを身近に楽しめる「ひらかれたものづくり」の提案です。今回の展示会で得たヒントと皆様からいただいた温かい声を糧に、これからも大工の楽しさを広げる活動を進めていきたいと考えています。

最後になりますが、お声がけいただいたOTHER DESIGNの西田悠真様をはじめとする素敵なFASS運営スタッフの皆様、そしてブースにお立ち寄りいただいたすべての方々に、心より感謝いたします。 これからの「杉でつくる家具」プロジェクトの展開に、ぜひご期待ください。

(スタッフ・大沼)

FASS関係者記念撮影

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