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2月4日(土)|「公開インタビュー・工芸ニュースの時代(3)」開催のお知らせ
日本におけるデザイン専門誌の元祖、『工芸ニュース』。戦前の1932年に商工省・工芸指導所(現在でいえば国立のデザインセンター)から創刊され、1974年に休刊となるまで40年にわたって発行されました。1955年から最終号まで同誌の編集を手がけた岡田徹也さん(84歳)をモノ・モノに招き、戦後黎明期のデザイン史をふり返ります。聞き手は昭和期のクラフトデザインに造詣の深い、バイヤーの日野明子さん。公開インタビューという形式で開催する本イベントは、今回で3回目となります。
テーマは「工芸ニュースが見てきたクラフトと地方」。同誌のバックナンバーからクラフト関連の特集記事をピックアップ。記事内容に沿う形で「産業試験所がクラフト分野において果たした役割」や「高度経済成長期以前の地場産業とクラフトの動き」などをお話いただきます。会場ではモノ・モノのライブラリーに収蔵している貴重なバックナンバーを自由にごらんいただけます。
工芸ニュース、産業工芸試験所とは
工芸ニュースは、昭和3年(1928年)仙台に開設されました商工省工藝指導所における産業工芸デザインに関する研究機関誌です。
我が国は明治以降殖産振興、輸出促進の一環として産業工芸品の美化を中心としたデザイン政策を進めてまいりました。しかし、貿易競争の中でより輸出製品の品質向上を目指して科学的、合理的にデザインする方向が求められ、我が国初の国立のデザイン研究所となる工芸指導所が設立されました。
工芸指導所は豊口克平、剣持勇等、戦後我が国のデザイン界を牽引した多くのデザイナーを育て、ドイツの建築家ブルーノ・タウト、フランスの家具デザイナーシャルロット・ペリアン等の外国人デザイナー指導よるデザイン研究の向上、啓蒙、また国内外の産業工芸・デザインの調査研究、製品の生産・材料技術向上に関する研究等我が国のデザイン向上とその普及に努めてまいりました。
戦後は産業工芸試験所、製品科学研究所と名称を変え、平成5年(1993年)に生命工学工業技術研究所、さらに平成13年(2001年)産業技術総合研究所へと統合されました。
このような研究所の変遷の中でその成果を社会的に公開するための研究機関誌として、昭和7年工芸ニュースが発刊され、産業工芸・デザイン研究に関する貴重な報告やデザイン政策をわかりやすく伝える情報誌としてデザイン界に大きな貢献をいたしましたが、昭和49年(1974年)休刊となりました。(工芸財団のホームページより抜粋)
開催日時
2月4日(土) 18:00~19:30
第3回テーマ 「工芸ニュースが見てきたクラフトと地方」
参加費・定員
500円(税込) 20名限定
ゲストプロフィール
岡田徹也(おかだ・てつや)
1932年中国・天津市生まれ。1955~74年まで通産省工業技術院・産業工芸試験所発行の『工芸ニュース』の編集係を担当。1962年に独立し、フリーの編集者として活動。デザイン関連、鉄道・自動車専門誌の編集を手がける。桑沢デザイン研究所元講師。工芸財団元理事。
司会者プロフィール
日野明子(ひの・あきこ)
1967年神奈川県生まれ。スタジオ木瓜代表。共立女子大学家政学部生活美術学科卒業。在学中の指導教官は秋岡芳夫。松屋商事勤務を経て1999年に独立、フリーの問屋業をはじめる。著書に『うつわの手帖1』『うつわの手帖2』(ともにラトルズ)、『台所道具を一生ものにする手入れ術』(誠文堂新光社)がある。
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