お知らせ

2016.08

九州の作り手20名による「九州クラフトデザイン展・東京」を開催します

1961年に設立された九州クラフトデザイン協会。同団体に所属する工芸家やデザイナーによるグループ展を9月8日(木)~25日(日)の間、モノ・モノで開催します。作品ジャンルは陶磁器を中心に、ガラス、木工、テキスタイルとさまざま。年齢層も幅広く、下は30代から上は80代までの作り手の作品が一堂に会します。

12日間にわたる展示会開催中は、初日のオープニングパーティーをはじめ、白山陶器のデザイン部長や九州のクラフトショップ店主によるトークイベントなども開催いたします。また来場された方にはもれなく、ドリップコーヒー(器は出展者の作品からお選びいただけます)を無料で提供いたします。

期間中のイベントや出展作品は、Facebookページで随時紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。

九州クラフトデザイン協会とは…

異能のデザイナー、柏崎栄助を筆頭に、塩塚豊枝(大分県日田産業工芸試験所)、松宮寛明(福岡特殊ガラス)、那賀清彦(産業工芸試験所九州出張所)、井上規(佐賀県窯業試験場)、森正洋(白山陶器)、岡本栄司(長崎県窯業指導所)の7名が発起人となり、1961年に設立された。協会の設立のきっかけとなったのは、1952年から福岡の岩田屋で毎年開催されていた「生活と工芸展」(産業工芸試験所と朝日新聞社が共催)とされる。なお、協会の当初の名前は、九州クラフトデザイナー協会だったが、1997年に九州クラフトデザイン協会に名称変更された。

1962年に福岡・岩田屋で行われた第1回九州クラフトデザイン展

1962年に福岡・岩田屋で行われた第1回九州クラフトデザイン展(上写真)のコンセプトは以下の通りである。
「九州はクラフトの宝庫とさえ言われています。それは古くから地理的、歴史的或いは資源的に特色ある工芸が生産され、その伝統が今もなお脈打っているからでしょう。このように伝統に育まれた私たちは現代の生活に“用具としてまた商品として”どう対処すべきか、これは私たちに課せられた大きな問題だと思っています。この問題と取り組み実践を通して努力するため、先に九州クラフトデザイナー協会を設立しましたが、その仕事のひとつとして第1回九州クラフトデザイン展を開催することになりました。」

岩田屋で毎年開催されていた年次公募展は、同社の経営難により39回をもって終了する。2002年に40回公募展を熊本県伝統工芸館で開催したが、これ以降、公募展は行われていない。2000年代以降、同協会の活動は停滞し、一時は解散も検討されていたが、2013年に諫早市の陶芸家、長谷川武雄が理事長に就任してから、会員の若返りを図り、東京での展示即売会の開催や、九州圏内を巡回するトークイベント(クラフトカフェ)を定期的に開催している。かつては北海道、北陸、四国、沖縄をはじめ、各地にクラフトデザイン協会があったが、現在はほとんどが解散している。そのような状況の中、九州クラフトデザイン協会の活動は、戦後のクラフトデザインの流れを後世へ伝えていく上で大変貴重である。

※柏崎栄助と九州クラフトデザイン協会の歩みは、九州産業大学芸術学部・車政弘教授の論文(PDF)を参照のこと。

開催日時

9月8日(木)~9月25日(日) 11:00~18:00
※上記期間の木曜日~日曜日のみ営業します。

出品者一覧

陶磁器
石原重行(長崎)、大塩綾子(長崎)、兼石哲也(佐賀)、城猛(宮崎)、白山陶器(長崎)、長谷川武雄(長崎)、林田さなえ(佐賀)、山下行男(長崎)

木工・竹編
小野寺幸裕(福岡)、黒木勇夫(宮崎)、辻翔平(福岡)、時松辰夫(大分)、西茂(福岡)、宮崎珠太郎(熊本)

ガラス
小西晃(福岡)、タビノキセキ(福岡)

その他
井上浩輔(福岡/テキスタイル)、鷹端璃未(熊本/七宝焼)

※氏名がカラーになっている方はホームページにリンクしています。

出品者在店日

9月8日(木)~11日(日) 長谷川武雄(陶芸家・クラフトデザイナー)
9月8日(木)~10日(土) 小西晃(ガラス工芸家)
9月10日(土)~11日(日) 阪本やすき(白山陶器デザイン室部長)
9月24日(土)~25(日) 小野寺幸裕(木工家)

関連イベント

9月8日(木) 18:30~20:00 レセプションパーティー 
9月11日(日) 14:00~16:00 トークイベント「陶芸家のためのセラミックデザイン談義」 
9月22日(木) 11:00~18:00 ワンデイカフェ

※各イベントの詳細はFacebookページをごらんください。